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北村和幸行政書士事務所
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相続時精算課税制度について

●相続時精算課税制度とは?

この制度は、贈与を受けた者の選択により適用されるもので、贈与の時に贈与財産に対する贈与税
を申告・納付し、その贈与者の相続が発生した時に全ての贈与財産の価額を、受贈者の相続財産の
価額と合算して計算された相続税額から、すでに納付した贈与税額を控除して納付する相続税額と
する制度です。
相続時精算課税制度における贈与税には、複数年にわたって適用できる2500万円の特別控除
あり、これを超えた贈与額に対する税率は、一律20%となります。

簡単に言いますと、贈与時の贈与税負担を軽くしてもらい、その代わりに相続時の相続税として
精算してもらおうという制度
です。

●相続時精算課税制度での贈与税の計算は?

相続時精算課税制度における贈与税の計算は、贈与者別に計算します。
又、同じ年度内に相続時精算課税制度が適用される贈与と適用されない贈与がある場合も、
それぞれ別に贈与税を計算することになります。
相続時精算課税制度の適用されない贈与には、110万円の基礎控除が適用されるのは言うまでもありません。

○相続時精算課税制度の贈与税の計算方法

 課税価格=(特定贈与者(親)からの贈与財産価額 − 特別控除額)×20%
 特別控除額は以下の金額のうちのいずれか低い金額

 @2500万円(前年以前に控除を受けた金額を含めて)
 A特定贈与者ごとの贈与税の課税価格

例)本年中に父から3000万円、母から1000万円、祖父から400万円の贈与を受けた場合

 ・父からの贈与分=(3000万円 − 特別控除額(2500万円))× 20% = 100万円
 ・母からの贈与分=(1000万円 − 特別控除額(1000万円))× 20% = 0円
 ・祖父からの贈与分=(400万円 − 基礎控除額(110万円))× 15% − 10万円 = 33.5万円
 ・納付する贈与税額=100万円 + 0円 + 33.5万円 = 133.5万円

 ※母には、翌年以降の特別控除額として、2500万円 − 1000万円 = 1500万円が残ります。

●贈与税が相続税より多いときは還付されるって本当ですか?

相続時精算課税制度の適用を受けて贈与税を納付し、その贈与者の相続が発生した時の相続税から
贈与税を控除する場合に、控除しきれなかった場合(マイナス)には、その差額分が還付されます。

例)○贈与者の所有財産=1億円
  ○法定相続人=子1人
  ○2年間にわたって3500万円(合計7000万円)の贈与を受けた場合

  1年目の贈与税=(3500万円−特別控除(2500万円))×20%=200万円
  2年目の贈与税=3500万円×20%=700万円
  贈与税の合計額=900万円

  贈与者の相続時の課税財産=上記の贈与財産(7000万円)+相続財産(3000万円)=1億円
  相続税の計算) 1億円−6000万円(基礎控除額)=4000万円
          相続税額=4000万円×20%−200万円=600万円

  贈与税額の控除=相続税額(600万円)−贈与税の合計(900万円)=△300万円

上記の結果、控除マイナスの300万円が還付されることになります。

●生前贈与の方法に関わらず、税金の合計額は変らないって本当ですか?

相続時精算課税制度では、贈与時から相続時までの財産価額が変らず、同じであれば
生前贈与の方法に関わらず、相続税と贈与税の合計額は同じとなります。

例えば、上記の例で2年間の贈与を、1年目:2000万円、2年目:3000万円
の合計5000万円で計算すると、

  1年目の贈与税=(2000万円−特別控除(2000万円))×20%=0円
  2年目の贈与税=(3000万円−特別控除(500万円))×20%=500万円
  贈与税の合計額=500万円

  贈与者の相続時の課税財産=上記の贈与財産(5000万円)+相続財産(5000万円)=1億円
  相続税の計算) 1億円−6000万円(基礎控除額)=4000万円
          相続税額=4000万円×20%−200万円=600万円

  贈与税額の控除=相続税額(600万円)−贈与税の合計(500万円)=100万円

最初の税額合計=贈与税の合計額(900万円)−還付額(300万円)=600万円
上記の税額合計=贈与税の合計額(500万円)+相続税(100万円)=600万円
と、全く同じ税額となります。

●相続時精算課税制度の適用条件は?

相続時精算課税制度の適用対象者は、次の通りです。

@贈与者の適用対象者⇒贈与した年の1月1日において、65歳以上である者。
A受贈者の適用対象者⇒贈与者の推定相続人である直系卑属のうち、贈与を受けた年の
 1月1日において、20歳以上である者。
 ※代襲相続人(子が死亡している場合の孫)もこの制度の適用を受けることができます。

●相続時精算課税制度の適用を受けるには?

相続時精算課税制度は、受贈者の選択によって適用され、適用を受けるためには、贈与税の
申告期間内(贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日まで)に、贈与税の申告書と
ともに、「相続時精算課税選択届出書」を税務署に提出します。
なお、この届出書の効力は、贈与者の相続時まで継続されます。
(注)途中での届出書の撤回はできないことになっております。

●相続時に取得財産が無い場合は精算課税も必要ありませんか?

相続時精算課税制度の適用を受けた場合は、贈与の時期に関わらず、その財産価額が相続税
の課税価格に加算される
ことになりますから、相続時に相続財産を取得しない場合でも、
贈与財産価額が相続財産の課税価額とみなされて、相続税の計算が行われます。
従って、相続時精算課税制度の適用を受けた場合には、相続時に必ず精算課税されることになります。



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Last Update:2005/01/07

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