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「フラワーデザイン」って、今、流行っていますね。実はこれは和製英語です。 フラワーを使ってデザインするものですから、正しくは、「フローラルデザイン」と言います。デザイン フラワーというと、花をデザインすることになりますよね。
さて、もう30年も前になりますが、私がアメリカに住んでいたときのことです。あるschool for floral designers
(フローラルデザイナー養成校)に毎日通学し、卒業後、フローラルデザイナーとして花屋で働いていた時期があります。この時、私はいけばなとフローラルデザインの違いを、身を持って学びました。今日は、その経験から少しお話しますね。
海外のフローラルデザイナーのための学校は、数多くはないのですが、あります。ただ、花屋さんが経営するものなので、花屋さんになりたい人が通う学校です。ですから、実技以外にも、経営学・仕入れと小売・配達などといった、花屋業ノウハウの授業もあります。花を売るために、フラワーアレンジメントをきれいに作り、それを店頭に並べる。そのためのテクニック習得の学校とい
うのが、本当のところです。
花屋さんの協会で、FTDという組織があります。アメリカは大きな国なので、時差もあり、新聞にしても、テレビにしても全国組織があるのは珍しいのですが、FTDは全国組織です。日本でもNFTDという、N(Nippon)をつけた呼び方の組織がありますよね。「世界中どこでもお花を贈れます」というキャッチフレーズのあれです。
FTD関係主催でも、作品制作の勉強会があちこちであります。すべて、花屋業のためのものです。ですから、お客様が喜びそうな、華やかで、目立つもの、人々の生活に密着したものが紹介されるのです。イースターならラビットを、感謝祭なら七面鳥を花で作っちゃう、みたいなノリです。植物を1本1本見つめて、花をいかしてというような考えは、元来、ありませんでした。何せ、アレンジメントにして、小売する、それが目的ですから。
海外には、花を小売するのでなく、作品を制作する技術だけを売る、つまり、いけばな教室のようなものはありません。(もっとも今は、いけばなの影響で、そういう学校もあると聞きますが。)
日本の「いけばな」は世界中の花屋さんに影響を与えています。私が通学していた頃でも、枝ものを使ったり、非対称にするものをOriental
Arrangementという名前で呼んでいました。ある花屋さんは、FTD内でも著名なアレンジャーでしたが、彼は日本でいけばなを学んできましたと、自慢げに話し、自分の著書にも書いています。プレゼンテーションでは、しきりと、いけばな技術を取り入れて見せてくれました。1本、1本の花をよく見つめてなどと言って。つまり、当時のアメリカでは、日本のいけばな技術を持っていることが、自慢の種だったのです。
いつの間にか、この風潮は逆転しています。お気づきですか?
日本のいけばなの技術が取り入れられて、作られたアレンジメントを、日本人が、ありがたがって西洋人から学んでいるのです。何でこんなことになっちゃったのかしら??
その辺の話しは、また次に。
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