風に視た色
風が 吹いていた
右も左も分からない土地で
いちばん最初に 声をかけてくれたのは
うすい空いろを散らしながら 吹く
風 だった
旅の間じゅう
傍にいてくれた
風の空いろは 透きとおっていたから
どんな色にでも なった
紫陽花の色
森の色
百合の色
絵の色
紅茶の色
雨の色
私は たくさんの色を視た
風の おかげで
視ている間にも
真珠のような時の粒は
どんどん連なってゆく
らせん階段を ゆっくり上りながら
過ごした時の数だけ
違う色の粒が 連なってゆく
彩りも美しい 時の輪ができあがる
ひとつひとつの粒を繋いでいるのは
空いろの風
色を失くし
風に揺れさえしなくなった
かたい 私の心に
時の輪が架かる
私の心は
涙を思い出した
微笑みを取り戻した
風に 揺れた
ありがとう
心に架かった
虹色の時の輪
大切にしたい
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風を求めて旅立った私の前に、 それは姿を現してくれました。 忘れがたい色をして。 思い切って未知へ向かうのも、悪くない。 那須に行って、本当に良かった。 (画家、村田收さんの個展へ行った時の印象から創りました) 詩・コメント by真緋香 (しき) (創作の森KUPUKA 投稿作品メニューページ) 「めぐる季節色」 トップページへ |