原発事故関連記事

福島県自然保護協会

原発事故関連 気になるニュースD(2012年2月/会報96/10頁)
福島とチェルノブイリからのメッセージ(2011年12月/会報95/3頁)
原発事故関連 気になるニュースC(2011年12月/会報95/8〜11頁)
原発事故関連 気になるニュースB(2011年8月/会報93/12〜13頁、横田清美)
原発事故関連 気になるニュース@A(2011年6月/会報92/3〜5頁、8〜10頁、横田清美)
福島第一原発の放射能漏れ事故の真相(2011年5月/会報91/2〜5頁、横田清美)
プルサーマルに何故反対するか(2010年10月/会報88/2〜3頁、浅田正文)
万が一の時 人智を超える原子力(2009年8月/会報81/6〜7頁、浅田正文)
原発について(2009年8月/会報81/4〜5頁、古川眞智子)

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原発関連 気になるニュースD(2012年2月/会報96/10頁)

除染支援、毎時0.23マイクロシーベルト ≪2011年12月13日 朝日新聞≫
 東京電力福島第一原発の事故で汚染された地域のうち、国が除染支援する地域の指定基準について、文部科学省の放射線審議会は13日、放射線量が毎時0.23マイクロシーベルト以上とする環境省令案を了承した。

作業員「政府ウソばかり」 ≪2011年12月17日 東京新聞≫
 「冷温停止状態」を通り越し「事故収束」にまで踏み込んだ首相発言に、福島第一原発の現場で働く作業員たちからは、「言っている意味が理解できない」「ろくに建屋にも入れず、どう核燃料を取り出すかも分からないのに」などと、あきれと憤りの入り交じった声が上がった。
 作業を終え、首相会見をテレビで見た男性作業員は「俺は日本語の意味がわからなくなったのか。言っていることがわからない。毎日見ている原発の状態からみてあり得ない。これから何十年もかかるのに、何を焦って年内にこだわったのか」とあきれ返った。
 汚染水の浄化システムを担当してきた作業員は「本当かよ、と思った。収束のわけがない。今は大量の汚染水を生みだしながら、核燃料を冷やしているから温度が保たれているだけ。安定状態とは程遠い」と話した。
 ベテラン作業員も「どう理解していいのか分からない。収束作業はこれから。今も被ばくと闘いながら作業をしている」。
 原子炉が冷えたとはいえ、そのシステムは応急処置的なもの。このベテランは「また地震が起きたり、冷やせなくなったら終わり。核燃料が取り出せる状況でもない。大量のゴミはどうするのか。状況を軽く見ているとしか思えない」と憤った。
 別の作業員も「政府はウソばっかりだ。誰が核燃料を取り出しに行くのか。被害は甚大なのに、たいしたことないように言って。本当の状況をなぜ言わないのか」と話した。

スギ花粉のセシウム、人体への影響「心配なし」 ≪2011/12/28 読売新聞≫
林野庁は27日、11月から実施してきたスギ花粉の放射性セシウム濃度調査の中間報告を公表した。福島県浪江町で1kg当たり最高25万ベクレルを計測したが、専門家は、人体への影響について「心配するレベルではない」としている。

コオロギ5百匹からセシウム4千ベクレル検出 ≪2012年1月12日 読売新聞≫
東京電力福島第一原発事故で、計画的避難区域内の飯館村に生息するコオロギから1kg(約500匹)あたり4000ベクレル以上の放射性セシウムが検出されたことが、東京農工大の普後一副学長(昆虫生理学)の調査でわかった。別の場所のイナゴからも最大200ベクレルを検出した。

薪ストーブ灰からセシウム 肥料利用自粛を通達 ≪2012年1月19日 読売新聞≫
環境省は19日、福島県二本松市の一般家庭で使用されたストーブ用の薪の焼却灰から、一般廃棄物として処理が可能な基準(1kg当たり8,000ベクレル)を大幅に上回る、1kgあたり4万3,780ベクレルの放射性セシウムが検出されたと発表した。同省は、福島県を含む8県102市町村に対し、薪ストーブ灰の肥料への利用自粛などを求める通達を出した。


福島とチェルノブイリからのメッセージ(2011年12月/会報95/3頁)
〜河田昌東先生講演会資料からの抜粋〜

(株)ジェイラップなどの主催で、2011年8月12日に須賀川市で行われた「河田昌東(かわたまさはる)先生講演会」の資料からの抜粋です。河田氏はNPO法人チェルノブイリ救援・中部理事。資料提供は会員の関根清崇さんです。

チェルノブイリと福島、汚染の広がり
 福島原発事故は、汚染面積ではチェルノブイリ事故より少ないが、土壌汚染のレベルではすでにチェルノブイリを超えている。ウクライナでは放射性セシウムによる汚染が55,5万ベクレル/u以上は居住禁止区域だが、福島原発の北西方向60kmに及ぶ範囲には60万〜3000万ベクレル/uの汚染地域が広がっている。そこにはまだ多くの人々が日常生活を営んでいる。

食品の暫定基準の早期改定を
 チェルノブイリ事故によって大きな被害を受けたウクライナやベラルーシでは、事故後10年経って、国民の被曝の70〜80%が内部被ばくによる事実を踏まえ、食品基準の大幅な改定を行った(表1)。

表1 放射性セシウムの食品基準〔単位:ベクレル/kg〕
(2011年11月21日現在)

  パン ジャガイモ 野菜 果物 肉類 飲料水
ウクライナ 20 60 40 70 200 150 2
日本 500 500 500 500 500 500 200

 いかに現在の日本の暫定基準が甘く、消費者の内部被曝防止にとって頼りにならないかが分かる。ウクライナでもベラルーシでも、日常の食生活に即して、沢山飲み食いするものは基準を厳しく、あまり多食しないものは緩く、といった現実生活での内部被曝防止を目指しているが、日本の暫定基準がいかに場当たり的で具体的被曝防止の視点に欠けるかが明らかである。

放射能とともに生きる世界
 マスコミに登場する専門家たちは、100mSv以下ならガンや白血病の心配はない、と公言している。しかし、私たちがチェルノブイリで見た現実は全く異なる。チェルノブイリの内部被曝ではガンや白血病は生じた病気の一部に過ぎない。ウクライナでもベラルーシでも、事故後に最も多くなったのは、心臓病や脳血管病、糖尿病などの内分泌病、免疫力低下による感染症である。最近の研究で、放射性セシウムは心臓に最も早く蓄積し、そのエネルギー源となる細胞内のミトコンドリアと呼ばれる細胞内小器官の働きを破壊することが分かっている。外部被曝優先のICRP(国際放射線防護委員会)が勧告する年間被曝線量基準1〜20mSvは、こうしたチェルノブイリの被曝の現実を全く無視している。


原発事故関連 気になるニュースC(2011年12月/会報95/8〜11頁)

東電株主の県 残念な「棄権」 ≪福島民報「みんなのひろば」(2011/7/26)より≫
〔投稿者;石川県金沢市 浅田正文(元自給自足農)〕
 私は田村市都路町から避難しており、6月28日の東京電力株主総会で、株主運動を代表して「脱原発」を求める提案の趣旨説明をしました。私たちの「脱原発」提案に南相馬市と白河市は賛成しました。
 一方、福島県は八千株を持つ東電の株主で、総会前日には知事が「脱原発」を表明しました。しかし、県に問い合わせたところ、会社提案、株主提案のいずれも賛否を示さず、棄権したとのことです。株主議決権投票用紙には、棄権した場合は会社提案には賛成、株主提案には反対の意思表示があったものとして扱うと明記されています。すなわち県は、これほどまでに県民を苦しめ、子どもたちの将来を不安に陥れ、県土を汚した東電に結果として賛成したことになります。
 県は本当に脱原発を望んでいるのでしょうか。言うことと行うことが違いすぎます。県民を思う心があるのか、残念でなりません。今後は終始一貫して「脱原発」を貫いてほしいと思います。

終わりなき人体汚染〜チェルノブイリ原発事故 ≪NHKスペシャルより≫
 チェルノブイリ原発事故による人体への汚染について、また新たな事実が発見された。放射線量が低く、人体への影響が少ないとされてきた場所で、高濃度汚染地域に匹敵する人体汚染が起きていることが分かった。
 チェルノブイリ原発から400km離れたポレーシア地方のセルジンスク村の人々は例外なく被ばく量が高い。一般に土に含まれる粘土分は放射能を取り込んで外に逃がさない性質を持っているが、この村の土には粘土分が少なく、ほとんどが泥炭だった。このため放射性物質が急速に植物に吸収されやすいということが分かった。セルジンスク村の人々はそれを知らずに高濃度に汚染された食物を食べ続けていた。

森林 除染手つかず 放置すれば汚染源に ≪9月4日 東京新聞≫
 福島第一原発事故で、住民が避難した警戒区域と計画的避難区域の大半を占める山間部の森林の除染は、手付かずの難題だ。専門家の間では「森林の除染は事実上不可能」との見方もあるが、放置すれば流れ出る水を通じ汚染源になり続け、住民の帰還の障害になる恐れがある。
 共同通信が8月下旬、計画的避難区域で独自に線量を計測した際、民家が点在する福島県浪江町赤宇木の森林地帯で毎時約40マイクロシーベルト(地上1メートル)の最高値を観測した。線量は平地より山間部が高い傾向があった。政府が今月一日公表した線量分布でも、計画的避難区域の最高値は浪江町昼曽根尺石の森林地帯の毎時41,3マイクロシーベルト(同)だった。
 毎時40マイクロシーベルトが1年間続くと、1日16時間は線量が低い屋内にいるとしても積算被ばく線量は200ミリシーベルトを超え、現在の避難の目安である20ミリシーベルトの10倍以上となる。京大原子炉実験所の今中哲二助教は「人が住める線量ではない」と指摘。「チェルノブイリ原発事故でも森林の除染は手付かずだった。除染は事実上不可能ではないか」と話す。
 一方、安斎育郎立命館大名誉教授は「国の除染方針でも森林の優先順位は低いが、困難でも絶対に取り組まなければならない課題だ」と強調。森林の腐葉土を除去することで一定の除染効果が期待できるという。
 福島県は面積の71%が森林で、多くが山地だ。政府は8月26日に決めた除染基本方針で森林について「面積が大きく膨大な除去土壌等が発生する」と難しさを認めた上、腐葉土を除去すれば、保水など「森林の多面的な機能」が失われる恐れがあるとして「検討を継続」と事実上棚上げした。

日本人はこんなのだったか? ≪10月4日 武田邦彦(中部大学)ブログより≫
 福島の子供10人が少し甲状腺が変だったとの報道。哀しい。可哀想だ。大人を信じていた子供、その顔を目に浮かべることも辛い。親御さんはどんな気持ちだろう。でも、こんなことが起こっても「大したことはない」と言い続けている日本人の大人がいる。日本人というのはもともとこんなのだったのか?
≪ある市で実際にあった話≫
 市役所の職員が市内の放射線量を量っていたら、とある幼稚園の近くの線量率が高かった。彼は迷った。もしこの数値を市役所から発表したら、幼稚園児は退園するからつぶれてしまう、そうしたら市役所はその責任を問われるだろう。だから、高い線量は発表しない方が「無難」だということになった。
 幼稚園の線量を発表したら幼稚園がつぶれる。幼稚園の線量を発表しなかったら何も知らない園児が病気になる。どちらを選ぶかは迷わない。今の日本人は「園児が病気になるより自分の評判」なのだ。かくして市は線量を公表せず、その幼稚園はつぶれない。まさに、子供を犠牲にして生活をする大人の集団だ。
 日本人というのは昔からこんな人たちだったのか!! ああ!!

セシウム検出 水田の砂原因か ≪10月5日 NHKニュース≫
 先月、コメの予備検査で福島県二本松市の1か所のコメから食品の暫定基準値と同じ値の放射性セシウムが検出されたのは、水田の土に多くの砂が含まれていたことが原因とみられることが福島県などの現地調査で分かった。
 先月、コメの予備検査で二本松市の旧小浜町の1か所のコメから食品の暫定基準値と同じ1kg当たり500ベクレルの放射性セシウムが検出された。福島県などが現地調査を行った結果、コメを栽培した水田の土は放射性セシウムが結びつきにくいとされる砂の割合がほかの水田の土より高く、これが原因とみられることが分かった。
 調査に参加した学習院大学の村松康行教授は「砂は粘土質に比べ、放射性セシウムと結びつきにくい性質があるため、イネがより多くの放射性セシウムを吸収した可能性が高い」と分析している。
 一方、福島県とは別に調査を進めている新潟大学の野中昌法教授によると、二本松市の落ち葉などが積もった里山では土1キログラム当たり1万ベクレルを超える放射性セシウムを検出した場所もあったということで、野中教授は「里山から雨水とともに水田に放射性物質が流れ込んでいる可能性がある」と指摘している。

クマ、イノシシ5頭から基準値超セシウム検出 ≪10月18日 福島民友≫
 県は10月17日、野生鳥獣の肉の放射性物質検査結果を発表、有害鳥獣調査の目的で捕獲したイノシシとツキノワグマ計10頭のうち、イノシシ3頭、ツキノワグマ2頭から国の暫定基準値(1キロ当たり500ベクレル)を超える放射性セシウムが検出された。県による公表は今回が初めて。検査したのは、西郷村と南相馬市、棚倉町で捕獲されたイノシシ5頭。ツキノワグマは大玉村、福島市、二本松市、郡山市の5頭。イノシシは、南相馬市で捕獲されたものが最大値で2340ベクレルを検出。ツキノワグマは福島、二本松市で捕獲された2頭が640、676ベクレルが検出された。

福島県の放射線量説明会で飛び交う怒号 ≪10月18日 週プレニュースより≫
 10月8日に福島市渡利地区の渡利小学校の体育館で開催された、国による周辺住民のための放射線量調査説明会では、激しい怒号が飛び交った。
「年間20ミリシーベルトまでなら絶対安全だと、誰が決めた! 専門家でもないのに、わかったような口をきくな、このバカタレ!」「計測器の針が振りきれる、10マイクロシーベルト超のホットスポットがあちこちにあるんだよ!」
 この渡利・小倉寺地区には、国が避難の目安とする年間線量20ミリシーベルトを超えかねない地点がいくつも存在する。参加者のひとりの菅野和敏さん(47歳)が次のように訴える。
「自宅前にある市道の側溝が20マイクロシーベルトもあるんです。家の壁や周りを高圧洗浄したのに、庭の芝生も3、二階の子ども部屋でも0.8〜1もあります」
 渡利地区の住民は、税の減免や避難費用の賠償などが受けられる「特定非難勧奨地点」の指定を求めた。しかし、説明会に訪れた国の担当者は、指定よりも除染作業を優先させる方針を強調し、次のように繰り返すばかりだった。
「渡利地区には年間20ミリシーベルトを超えるような地点はない。このまま渡利にお住まいいただいてもかまわない。子供さんもそうです。皆さんのお怒りはわかるが、国の制度ではそうなっています」(現地対策本部・佐藤暁氏)。同席した福島市職員も「避難の指定は国がするもの。市がどうとかこうとか、口を挟めるものではない」(富田光政策部長)。
 説明会では国側の担当者は、除染を行なうといいながら日程は決まっていないと説明。参加した住民からはため息が漏れるばかりだった。

スギ花粉のセシウム調査、林野庁が来月にも実施 ≪10月21日 読売新聞≫
 東京電力福島第一原子力発電所の事故を受け、林野庁は来月にも、福島県内のスギ花粉に放射性物質がどれだけ含まれているかを調査することを決めた。これまで放射線量が高い地域で生育した植物の花粉データは、国内外を通してほとんどない。林野庁は「初の調査なので、どのぐらい含まれるかは正直、わからない。きっちり計測し、客観的な数字を示したい」としている。
 東京都福祉保健局によると、スギ花粉は200キロ以上飛ぶことがある。花粉に詳しい東邦大学の佐橋紀男・訪問教授(植物分類学)も「福島の花粉が首都圏に届く可能性は十分ある」としている。

来年春は花粉と一緒にセシウムも飛んでくる! 関東周辺のスギにすでに付着 ≪11月4日 テレビ朝日 モーニングバードより≫
 来春のスギ花粉は花粉症になっていない人にも影響を与えそうだ。福島原発事故によって飛散した放射性セシウムを含んだ花粉が飛んでくるからだ。文部科学省が今年6月に福島第一原発周辺で測定したところ、スギの葉から1キログラム当たり17万7600ベクレルのセシウムが検出されている。
 首都大学東京の福士政広教授(健康福祉学部・放射線学科)が東京・奥多摩で行ったスギ林の調査では、土中からは1381ベクレル、葉からからは320ベクレル、花粉からは93・8ベクレルのセシウムが検出された。福士教授は福島に近いスギ林の花粉はもっと濃度が高いだろうと推測している。

放射性セシウム、2センチまで削れば大部分除去 ≪11月16日 毎日新聞≫
 東京電力福島第一原発事故による放射能汚染を調べている内閣府原子力被災者生活支援チームは16日、土壌や森林、建物、河川などへの放射性セシウムの蓄積や線量の詳細結果を発表した。地表から深さ2センチ以内にセシウムの大半が含まれており、内閣府は「2センチまで削れば大部分を除去できる」としている。


原発事故関連 気になるニュースB(2011年8月/会報93/12〜13頁)

2011/7/22 横田清美

国民は「ND=不検出」にだまされた
 7月8日、牛肉から高濃度の放射性セシウムが検出され、とても驚いた。なぜなら、福島県のモニタリング検査結果をみると、これまでほぼすべてがND(不検出)と発表されていたからだ。どうもおかしいと思ってよく調べてみたら、NDとは決してゼロという意味ではなかった。使用した機器では測れなかったという意味だった。
 測定器には0〜500ベクレルまで測れるもの、500〜1000ベクレルまで測れるものといったふうに機器ごとに検出の範囲が違う。例えば500〜1000ベクレルを測れる機器で測定した場合、499ベクレル以下の牛肉はすべてND(不検出)となる。これで不検出と言うのはいい加減過ぎる。NDなどと人を欺くような表示をせずに、NDだったなら実際その値はいくらなのか、設定を低くし、或いは機器を取り替えて、測り直して公表すべきだ。

全量検査できないわけ
 肉や野菜の放射線測定にはゲルマニウム半導体検出器という装置が使われるが、この装置は福島県内の2ヶ所に計6台しかない(7/10毎日新聞調べ)。1検体を検査するのに1時間は必要で、担当の職員が休まずに頑張っても1台あたり1日で20検体程度が限界だ。しかも検出器は1台2,000万円〜3,000万円と高価なので簡単に増やせるものでもない。検査が追いつかず、検査開始と同時に出荷され、流通した後で検査結果が出るしくみになっている。今回の牛肉汚染事件をきっかけに国民の食に対する不安はますます大きくなるだろう。

何を食べればいいの?
 福島県民は今後何十年間も低線量の被曝を浴び続けなくてはいけないので、せめて食べ物ぐらいは安全なものを食べて積算の被曝量を年間1ミリシーベルト以下に抑えたい。ところが現実はそうはいかない。福島県産の農産物は県外の人になかなか買ってもらえないので、結局県内のスーパーで大量に売られている。あるスーパーで福島県産と青森県産の野菜の値段を比較したら、同じ内容量なのに青森県産の方が二倍も高かった。これではまるで福島県産を買いなさいと強制されているようなものだ。
 肉類については国産か否かの表示はあるが、具体的な産地の表示はほとんどない。県内の農家には酷だが、県民に重い内部被曝をさせないためにも商品ラベルに具体的な産地と放射線量を明記し、消費者が選べるようにしなくてはならない。
 レストラン等での外食やスーパーで買う総菜も注意が必要だ。どこの産地の食材を使っているかまったく分らないからだ。安い福島県の食材を使った方が利益は上がるし、産地表示しなくて済むから消費者に気づかれることもない。
 自分の畑を持っているのに、放射線が不安で自家用野菜が食べられず、わざわざ高い野菜を買って食べている人もいる。福島県民はこんなつらい食生活を強いられているのに政府は知らん顔だ。土壌が汚染されている以上、農産物の汚染は何十年も続く可能性がある。海の大型の魚がストロンチウム等の放射性物質で汚染されるのは時間の問題と言われている。安心して食べられるものがだんだんなくなっていく。

土ぼこりと食べ物にご注意を
 内部被曝(呼吸や食べ物を通して体内に放射性物質を取り込むこと)は外部被曝とは比べ物にならないくらい危険性が高いと言われている。線量が低くても油断はできない。放射性物質は現在は大半が地上付近に落ちていて、土にくっついていることが多い。強い風で舞い上がった土ぼこりを吸わないように気をつけたい。サッカーや野球をする際は汚染された土を極力取り除きたい。針葉樹(特にスギ)の葉にも多く付いているそうなので、枝打ちや間伐などの作業をする人も注意が必要だ。竹箒で落ち葉を集めたり、草刈り機を使っているときに土ぼこりが上がったりしたときも注意したい。このようなときはインフルエンザに対応できるマスクを着用した方がよい。
 政府は野菜や肉に含まれる放射性セシウムの基準値を1kgあたり500ベクレルと定めたが、中部大学の武田邦彦教授は20ベクレル以下なら食べても安心だと言っている。県のモニタリング検査は大半がND(不検出と訳されているが、実は「計測できなかった」という意味)なので、何ベクレルなのかさっぱり分からない。これでは身を守れない。だから西日本産のものを買わざるを得ない。県も国も何とかしてほしい。


原発事故関連 気になるニュース@A(2011年6月/会報92/3〜5頁、8〜10頁)

2011/6/6 横田清美

住民の命よりも原子炉の延命を優先
 福島第一原発事故の発生直後、米政府は原子炉への海水注入を即刻行う必要があると判断し、日本政府に原子炉冷却の技術支援の申し入れを行った。この申し入れは原子炉の廃炉を前提としたものだったため、日本政府はこれを拒否した。この段階で菅首相が米側の提案を採用していれば、水素爆発、高濃度放射性物質の漏えいといった深刻な事態は回避できた可能性が高い。
 原子炉は海水を注入すると二度と使い物にならなくなる。原子炉は一基3000億円以上する。福島第1原発は既に減価償却が終わっているので、利益をどんどん生み出すドル箱だった。国民の命を守るための措置を後回しにし、原子炉の延命措置に夢中になっている間に大事故は引き起こされた。

背筋が寒くなる話
 6月5日、NHKテレビで『原発事故はなぜ深刻化したのか』という番組を見た。3月15日に福島第一原発2号機で、格納容器の圧力がどうしても下がらない事態に陥った時、現場の所長が作業員たちに「お世話になった。逃げたい人は逃げてください」と言ったという話を聞き、背筋が寒くなった。制御不能に陥り、一時は原子炉が爆発するかもしれないと覚悟したようだ。しかし、不幸中の幸いで小規模な爆発による圧力抑制プールの破損で済んだ。
 福島第一の原子炉と使用済み燃料貯蔵プールに残されている核燃料の量は1760トン。チェルノブイリ事故時の量が180トンだから、その約10倍の量だ。原子炉が1基でも大爆発を起こせば、おそらく6基すべてがだめになる。約10kmしか離れていない福島第二原発の4基も人が近づけなくなり、合計10基がコントロール不能になると思われる。そうなれば、日本はほぼ壊滅状態、地球の生態系はめちゃくちゃになっていたかも知れない。
 このような恐ろしい状況になっていた時、政府や東電は記者会見で「何の問題もない」「格納容器は健全だ」と言い続けていた。

情報隠し
 3月15日と16日、福島第一原発から大量の放射性物質が放出された。それにより県内各地で一時的に放射線量が高くなり、福島市では毎時20〜30マイクロシーベルト、飯館村では125マイクロシーベルト(年間1000ミリシーベルトを超える数値)を記録した。当時の天候は雨や雪で、多くの住民が何も知らずに給水所の前で雨に濡れながら何時間も並んでいた。子ども連れの人もいた。飯館村などはすぐに避難指示 を出さなくてはいけない放射線量なのに、政府が避難指示を出したのは一ヶ月以上経過した4月22日だった。
 3月19日、米政府は放射性物質の拡散予測図を発表した。日本ではまだ予測図を公表していなかったので、それを知った人たちから「日本人が知らされていないのに、なぜ外国人が知っているのか」という疑問の声がわきあがった。すると5日後の23日になって日本政府も予測図を公表した。
 放射性物質の拡散状況や被曝線量を予測するSPEEDI(スピーディ)のデータが公表されたのは5月に入ってからだ。SPEEDIは震災当日の3月11日の夜からずっと稼働していて、1時間おきに予測を出していた。政府は放射線の拡散状況を常に把握していたにもかかわらず、被曝の危険性が生じている住民にも知らせず、迅速な避難指示も行わなかった。

国際基準1ミリシーベルト
 放射線被爆限度の国際的基準は年間1ミリシーベルトと決められている。この基準値は世界中の学者が長年議論を重ねて決めたもので、日本の法律もその通りになっている。
 ところが、御用学者がテレビに出てきて20ミリシーベルトや100ミリシーベルトでも安全だと言い出したので、国民は混乱してしまった。ここで注意したいことは、御用学者が大丈夫だと言っているのは急性障害のことであって、晩発性障害や内部被曝の問題は無視して話をしている。晩発性障害とは積算で100ミリシーベルト以下の低線量被曝をし、数年後、数十年後に起こる障害のこと。御用学者は不都合な事実は隠し、都合のいい事実だけを並べて話すので、それに騙されてはいけない。
 低線量被曝であっても少ないなりに晩発性障害のリスクは発生する。すなわち、放射線量に安全値というものは存在しないのだが、我慢できる限度ということで1ミリシーベルトに決めている。裏を返せば、年間1ミリシーベルトを超えるようであれば、「我慢せずに避難して下さい」ということだ。

学校の放射線基準値20ミリシーベルト
 4月19日、文部科学省は学校の放射線量の基準値を年間20ミリシーベルト(毎時3.8マイクロシーベルト)としたが、国際的な放射線量の基準値は年間1ミリシーベルトだ。子どもは大人と違って放射性物質への感受性が高い。国際的な基準に従えば、年間1ミリシーベルトを超えた場合は、妊婦や乳幼児は避難させるのが望ましい。ましてや20ミリシーベルトという値は子どもにとって高すぎるという批判の声が相次いでいる。
 基準値を年間1ミリシーベルトにすれば、福島市や郡山市の子どもは全員疎開しなければならなくなる。政府の本音は、「これ以上、面倒な仕事や出費を増やしたくない」ということだと思う。
 御用学者は「平常時と緊急時を分けて考え、現状に合った基準値に変える必要がある」と主張している。しかし、年間1ミリシーベルトという国際基準値は、特に子どもや妊婦の健康への影響を考慮して決めたものなので、平常時であろうと緊急時であろうと変えられるわけがない。基準値を勝手に変えるということは国際的な違反行為であることも知っておかなくてはならない。

県のアドバイザーは「100ミリシーベルトでも大丈夫」
 福島県は長崎大学の山下俊一教授を県放射線健康リスク管理アドバイザーに選任した。山下教授は県内各地を講演してまわり、「年間100ミリシーベルトでも大丈夫。毎時10マイクロシーベルト以下なら外で遊んでも大丈夫。マスクも不要」と発言してきた。時には「毎時100マイクロシーベルト(労働基準法の約167倍)を超えなければ大丈夫」「ただし、30年、50年先に(子どもが)どうなっているかは知りません」などと無責任極まりない発言もしている。ちなみに福島第1原発から約3kmの距離にある大熊町小入野で毎時84.6マイクロシーベルト(5月16日現在)だ。
 チェルノブイリでは高濃度放射線にさらされた0歳から5歳の子どもたちが10〜20年後に甲状腺がんになり、死亡者も出た。手術して助かっても永久にホルモン剤を飲み続けなくてはならない。
 文科省は山下教授の発言について「問題があるので指導したい」としている。福島県はなぜこのような人を招いたのか。県民に「放射能は安全だ」という暗示をかけ、どこにも逃げないようにするためだろうか。。

気になる内部被曝
 原発から遠く離れていても安心できなくなった。5月、北塩原村の檜原湖で採取したワカサギから国の暫定規制値(1kg当たり500ベクレル)を超える放射性セシウム870ベクレルが検出された。神奈川県では茶葉から基準を超える放射性セシウム570ベクレルが検出された。
 すでに野菜も山菜も根から放射性物質を吸い上げ始めている。流水で表面を洗うだけでは除去できなくなっている。今後はどうすればいいのか。国や県は農作物の内部の放射線量をきちんと調べているのか。秋に収穫される米は大丈夫なのか。内部被曝の危険性は何年続くのか。地元の食品が安心して食べられなくなった場合、福島に住み続けることができるのか。不安は増すばかりだ。

特に気になるストロンチウム
 4月12日、文科省は福島県でサンプル調査をした結果、土壌と雑草から微量の放射性ストロンチウム89と90が検出されたと発表した。検出されたのは浪江町の2カ所と飯舘村の1カ所で採取した土壌と、大玉村、本宮市、小野町、西郷村の雑草だ。
 ストロンチウムは人体に入ると骨に蓄積され、がんや白血病の原因となるといわれている。ひとたび吸収されたストロンチウムはなかなか排出されないので、特に成長期の子どもには注意を払う必要がある。ストロンチウム90は半減期が28.8年で、汚染が長期化する恐れがある。文科省は「健康に影響はない」と説明しているが、微量だからと言って安心はできない。なにしろ、ストロンチウムの危険性はよく分かっていないので基準値が存在しないのだ。
 同省の調査のサンプリング数を見て驚いた。県内のたった7カ所しか調べていない。しかも、なぜ「農作物」ではなく「雑草」なのか。農作物の内部から検出されるとまずいことになるから調べられないのか。調査した7地点すべてでストロンチウムが検出されたので、浜通りと中通り地方の広い範囲に降り注いだものと思われる。
 ストロンチウムは無断で海にも放出された(国連海洋法ロンドン条約違反)。ストロンチウムは海水によく溶け、植物プランクトン→小魚→大きな魚→人間という具合に食物連鎖で体内に取り込まれていく。福島県沖〜千葉県沖で獲れる魚は、夏以降危険になるといううわさが流れている。
 政府はストロンチウムについての情報をほとんど出さない。情報公開も遅い。水産庁は6月1日になってようやく海産物に含まれるストロンチウムの検査を始めた。検査結果が出るまでには1〜2カ月かかるという。なぜもっと早く調査しないのか。

疑惑のマグニチュード変更
 東北地方太平洋沖地震において、気象庁は地震の規模を表すマグニチュード(M)を何度も変更した。最初の発表はM7.9、次にM8.3、次にM8.4、しばらくしてM8.8、そしてM9.0に増やされていった。 マグニチュードには種類があって、日本は長年「気象庁マグニチュード(Mj)」を採用してきたが、今回の地震では途中から国際基準の「モーメント・マグニチュード(Mw)」に変更された。M8.4からM8.8に変わったのはそのためだ。地震を計る尺度を途中で変えたのだから、当然「今回は特別に国際基準で発表します」と説明すべきだが、なぜか説明がない。途中で変更するなら、過去に起きた地震もすべてモーメント・マグニチュードに変更して再公表すべきだが、それもしない。これでは過去に起こった地震と比較ができないではないか。
 この不自然な変更は、国民に「1000年に一度の未曾有の大地震」「仕方のない原発事故」と思わせるための情報操作だったのではないか。マスコミの背景には東京電力という巨大スポンサーがいる。東北地方太平洋沖地震が「異常に巨大な天災地変」と認められれば、原子力損害賠償法の第3条により東電は賠償責任を負わなくていいことになる。

福島原発事故は「神様の仕業」東電を免罪に
 『与謝野馨経済財政担当相は20日の閣議後会見で、東電福島第1原発事故は「神様の仕業としか説明できない」と発言した。同原発の津波対策に関しても「人間としては最高の知恵を働かせたと思っている」と語り、東電に事故の賠償責任を負わせるのは不当だとの考えを重ねて強調した。
 与謝野氏といえば、大学卒業後、日本原子力発電に就職し、その後原発推進の中心だった中曽根康弘元首相の秘書をへて政界入りした経歴の持ち主。衆院科学技術委員長や通産相などを歴任し、原発建設を推進してきた、筋金入りの「原発族」政治家だ。今回の事故後も「(原発を)推進してきたことは決して間違いではない」と言い放つとともに、原発を推進してきたことに謝罪するつもりも「ない」と断言。東電の賠償責任の免除まで主張した。』≪しんぶん赤旗(2011/5/21)より転載≫

政府と電力会社の癒着が明らかに
 『経済産業省は2日、経産省から電力会社への天下りが過去50年間で68人あったとの調査結果を発表した。このうち13人は現在も顧問や役員などの肩書で勤務している。電力会社と監督官庁である経産省との緊密な関係は原子力発電所の安全基準のチェックを甘くさせるなどの弊害があるとも指摘されている。
 経産省の調査によると、天下りの人数は北海道電力5人、東北電力7人、東京電力5人、北陸電力6人、中部電力5人、関西電力8人、中国電力3人、四国電力4人、九州電力7人、沖縄電力4人、日本原子力発電8人、電源開発6人。このうち中国電力をのぞく11社で現在も1〜2人の経産省OBが残っている。
 経産省から電力会社への天下りをめぐっては、石田・前資源エネルギー庁長官が今年1月に東電の顧問に就任したが、東電福島第1原子力発電所の事故後の4月に退任した。』≪産経ニュースHP(2011.5.2)より転載≫
 東電を辞任した石田氏は、資源エネルギー長官時代にエネルギー基本計画(2030年までに14基以上の原発を新増設するというもの)を取りまとめた人だ。今年6月の株主総会後に東電の副社長に就任する予定だった。

東電資産13兆円、賠償額約2兆円
 政府の原子力賠償計画によると、賠償総額を4兆円、東電の負担を約2兆円と想定していることが分かった(5月3日発表)。残りの2兆円は原発を保有する電力9社で新たにつくる「機構」から支援を受ける。賠償総額が4兆円を超えた場合には国が税金で負担する案も視野に入れている。東電の総資産は13兆円ある。約2兆円の賠償で国民が納得するだろうか。

原発事故がなければ助かった命
 東日本大震災による浪江町の行方不明者は5月26日現在で125人、死亡者は55人だ。東電の放射能漏れ事故のため、3月11日から4月13日までの約一ヵ月間、行方不明者の捜索ができなかった。陸上自衛隊が本格的に捜索を始めたのは5月3日だ。地震の翌日(3月12日)に救助活動ができていれば、多くの命が助かっていたのではないだろうか。今回の事故はすでに人命を奪っていると思えてならない。
 反原発の市民団体や国会議員の間では、東電を告訴・告発をしようという動きが出始めている。県協会はこうした情報に耳を傾け、協力できることは協力していきたいと考えている。

他の原発でもあわや大惨事に
 3月11日、女川原子力発電所は高さ約13mの津波に襲われ、施設が浸水、非常用発電機2機が故障した。外部電源は5カ所あったが、そのうち4カ所が津波で破壊され、かろうじて1カ所の外部電源が生き残った。もし、電源を全て喪失し、非常用発電機が全部壊れていたなら、福島と同じことになっていた。
 東海第二原発は地震で外部電源が遮断され、高さ5.4mの津波が押し寄せて海水ポンプ1台が水没、残り2台の海水ポンプも水につかったが水深が低かったため稼働。津波があと70cm高ければ、海水が防波壁を乗り越えて大事故になるところだった。


福島第一原発の放射能漏れ事故の真相(2011年5月/会報91/2〜5頁)

2011/5/7 横田清美

事故の経緯
 東北地方太平洋沖地震から二ヶ月が経ち、東京電力福島第一原発事故の真相が徐々に明らかになってきた。当初は想定外の事故と言われていたが、実はそうではなかった。高濃度の放射性物質が大量に漏れる事故は、初動体制がしっかりしていれば防げた可能性が高いことも分かった。福島第一原発1号機を例にとり、放射能漏れ事故がどのようにして起きたか、その経緯をたどってみたい。

<福島第一原発1号機関係>
【3月11日】
14時46分 東北地方三陸沖地震が発生。受電鉄塔が倒れ外部電源がダウン。非常用発電機が起動した。
★受電鉄塔が地震等で簡単に倒壊する恐れがあることは前から指摘されていた。
15時42分 津波が襲来。発電機が故障停止。全電源を喪失し冷却機能を失う。
★これにより炉心溶融の危険が生じた。もし核燃料棒が溶融すれば高濃度の放射性物質が放出される。
19時03分 第1原発に原子力緊急事態宣言。ようやく災害対策本部が設置された。
21時23分 第1原発の半径3km圏内に避難指示、10km圏内に屋内退避を指示。
22時50分 炉心が露出。炉心溶融の危険が高まった。
★回避するにはベント(格納容器内の蒸気の放出)や海水注入などの措置をただちに行う必要がある。しかし実行されなかった。
23時50分 燃料被覆管破損。
【3月12日】
0時50分 1号機の燃料溶融の可能性ありと保安院が発表。
★燃料溶融後にベントすると、高濃度の放射性物質が放出されてしまう。
1時20分 格納容器の圧力が異常上昇。
1時30分 枝野官房長官がベントを指示。
★指示するタイミングが遅すぎた。それでも格納容器の爆発を防ぐために一刻も早くベントする必要があった。
6時50分 経産相が東電に第1原発1、2号機のベントを法に基づき命令。
★東電が指示に従わないため、強制力のある「命令」を行った。
10時17分 ベント開始。高濃度の放射性物質が放出された。
★政府がベントを指示してからすでに9時間が経過していた。手作業で難航したようだが、早くから準備を進めていればこれほど遅れることはなかった。格納容器の損傷は免れたが、水蒸気とともに放出された水素が建屋内にたまった。
15時36分 建屋で水蒸気爆発。大気中に放射性物質が放出された。
★早い段階で海水注入を行っていれば、爆発は防げたとみられている。
17時16分 第1原発の敷地境界線の放射線量が異常上昇。
18時25分 第1原発20km圏内に避難指示。
20時05分 経産相が東電に海水注入を命令(地震発生から29時間19分後)。
20時20分 海水注入開始。
★東電の広報担当者は、記者会見で「施設全体の安全を考えて、海水を注入する適切なタイミングを見計らっていた」とコメント。建屋が爆発した後なのに?
13日以降も相当な緊張感が必要な局面が続いている。

これは明らかに人災だ
 地震や津波による電源喪失や冷却機能不能の危険性は、国会で再三指摘されてきたが、自公政権も民主党政権も「万全を期している」などといって対策を取ってこなかった。
 東電も国も11日夜の段階で炉心溶融の危険が間近に迫っていることは知っていた。すぐに海水注入等の危険回避措置をとるべきだったが、東電はそれをしなかった。国も迅速な指示をせず、東電まかせだった。圧力容器に海水注入を行うと廃炉になってしまうので、東電がためらっていたのではないかという見方が強まっている。
 13日になると3号機でも燃料棒が露出し、翌日、水蒸気爆発を起こした。14日には2号機でも燃料棒が露出し、翌日、圧力抑制室で爆発音がして大量の放射性物質が漏れた。2・3号機においても東電と政府の対応は後手に回り、1号機と同様の結果を招いている。2・3号機もすぐに危険回避措置をとっていれば放射能漏れ事故を未然に防げたはずだ。国民の命よりも東電の資産保護が優先されたのかと思うと非常に悔しい。

重荷を背負わされた福島県
 炉心溶融の危険回避措置をとらなかった結果、大気も土壌も海水も放射能で汚染され、多くの人々が長期の避難民状態になり、農業者や漁業者の経営は壊され、乳幼児の飲み水まで危険にさらされた。下水処理場では下水汚泥などから高濃度の放射性セシウムが検出され、毎日大量に発生する汚染された汚泥の処分に困っている。放射性セシウムは発がん性があり、食物連鎖で生物濃縮されることが知られている。チェルノブイリ事故から25年が経つが、今のところセシウムによる人体への影響は騒がれていない。しかし、今後も問題ないかというと、それは誰にも分からない。子孫に受け継がれていく遺伝子に異常をきたさないかどうかは、今後数十年、数百年かけて人体への影響を注視しなくてはいけない。野生動植物や家畜等への影響も大いに心配だ。福島県が背負った重荷と精神的苦痛はあまりにも大きい。

加害者意識が足りない東電
 東京電力は賠償限度への配慮を求める要望書を政府に提出した。補償にあたっては国のご支援が必要だとし、被害者である国民の税金を充てたい考えだ。また、電気料金の値上げも検討している。加害者が被害者に金を払わせようとしている。まずは東電が身ぐるみを剥いで全面的賠償をすべきだ。

政府「原発は必要」と主張
 これほどの大事故を起こしておきながら、政府は原発は必要不可欠という主張を変えていない。政府は電力不足を補うため、太陽光や風力やバイオマスなどの自然エネルギーの開発に一層力を入れたいとしているが、そもそも日本は電力を使い過ぎだ。世界中の人々がアメリカ人や日本人のように電力や石油をざぶざぶ使う生活をしたら、地球はもたないだろう。大量生産、大量消費、大量廃棄の社会のあり方を根本的に見直し、低エネルギー社会への転換をはかるべきだ。

浅田理事に感謝
 県自然保護協会はここ数年、微力ではあるが脱原発運動にかかわってきた。理事の浅田正文さんの進言があったおかげだが、振り返ってみると、脱原発運動にかかわれたことを誇りに思う。ただ、もっと早くに運動すべきだった。今のこの状況を見て、原発問題を抜きにして自然保護が語れるだろうか。
 浅田さんは今回の震災で被害に遭い、現在金沢市で避難生活をしている。心身ともに疲れ果てているはずなのに、脱原発を今も訴え、全国の新聞に投書している。


プルサーマルに何故反対するか(2010年10月/会報88/2〜3頁)

浅田正文

原子力発電は、仮に使用済みウラン燃料の六ヶ所村の再処理が順調に稼動し核燃料サイクルが確立したとしても、再処理過程で大量の放射性物質を大気中や海に放出します。しかもどうしても無害化できない高レベル放射性物質が残ります。即ち地球上にそして日本に核のごみがたまり続けます。これは持続可能な社会、循環型社会、多様な生物の命、とは相容れないものです。

ましてやプルトニウムを含むMOX燃料を燃やすプルサーマルは、使用済み燃料の再処理計画が白紙状態で、しかも冷却に500年もかかりますので直接処分もできません。次世代に核廃棄物の一切の処分を任せるのは余りにも無責任ではありませんか。

プルサーマルとは、ウランを燃やすように設計された原子炉で、プルトニウムを混ぜた燃料(MOX燃料)燃やすことで様々な問題があります。プルトニウムは長崎原爆に使用されたものです。以下、「沈黙のアピール」のチラシ等から引用します。

プルサーマルは危険です。様々な問題が:

@ 原発を普通に動かすだけでも恐いのにさらに危険が増します

・ プルトニウムは自然界に存在しない物質でウランとは比べ物にならないほどに放射能も毒性も強い物質です。

・ 普通の原子炉でこれを燃やすことは「石油ストーブにガソリンを注ぐようなもの」といわれています。そのためレーシングカーを運転するのと同じように技術的に大変難しく、異常を加速する「核暴走」が起きやすくなります。

A 安全は未確認。ぶっつけ本番の見切り発車

・ MOX燃料を普通の原子炉で燃やす計画は、アメリカでは中止されヨーロッパでも撤退の動きが続いています。

・ 日本での実験は小型炉で低濃度のMOXを2本燃やしてみただけです。福島第1原発3号機でのプルサーマルは、燃料548体のうち148体が新燃料に交換され、そのうちの32体がMOX燃料に置き換えられています。

・ 東電が国から得た許可は32体ではなく全体の1/3にあたる240体の装荷についてです。よって安全審査も240体の装荷遅れを問題にしており、32体だからよいというのは理由になりません。

B 行き場のない使用済みMOX燃料。50年100年と原発内で保管

・ 3年後には使用済みMOX燃料が生まれます。これは発熱量が大きく冷却だけでも500年もかかるもので放射能の量も格段に大きくなり直接処分ができません。福島の原発内に留め置かれることになります。核のゴミ捨て場です。

C MOX燃料を作る過程での放射能汚染、再処理の問題

・ 使用済みウラン燃料からプルトニウムを取り出す「再処理」では深刻な放射能汚染が引き起こされます。青森県六ヶ所村周辺では既に高濃度な放射能が検出されています。

・ フランスやイギリスの再処理工場周辺では、小児白血病の多発が確認されています。より多様な放射性廃棄物がより多く生み出されています。

D さらに福島固有の問題もたくさんあります。

・ 今回装荷されたMOX燃料は11年前に搬入されたもので品質保証に疑惑がありながらもデータ開示がされていません。

・ プルサーマル対象炉(福島第1原発3号機)は34年も経ち老朽化しています。30年以上経つと単なる耐震安全性評価ばかりではなく、腐食による減肉やひび割れといった老朽化を前提とした耐震安全評価が必要となります。

次はプルサーマル起動直前の9/17に「脱原発福島ネットワーク」など他団体の申し入れに合わせて、福島県自然保護協会が東京電力に対して申し入れたものです。

2010-09-17

東京電力株式会社 社長 清水正孝 様

「プルサーマルを止めて下さい」

清水社長さんの鶴の一声。今からでも間に合います。プルサーマルを止めて下さい。

プルサーマルは大きな多くの問題を抱えています。個々の技術的なことや国の方針に関することをここでは述べません。ただ一つだけ清水社長さんに伝えておきたいことがあります。持続可能な未来に関連して「使用済MOX燃料の扱い」です。

使用済MOX燃料の処分をどのようにするのでしょうか。「原子力発電所内に留め置くことも一つの方法だ」と以前に御社から聞きました。本気でそのような非常識なことを考えているのでしょうか。耳を疑いました。これを家庭生活に置き換えるならば次のようになります。

美味しいものをお腹一杯に食べ、沢山の電気器具を次から次へ買い替える生活。快適な平和な生活そのものです。でも使い終わったらどうしますか。処分の方法がないのです。捨てる場所が無いのです。家の中にごみがたまり続けます。ごみに囲まれた生活。そこでいずれ「ごみの処分は子供たちに任せよう」ということにならざるを得ません。

これでは余りにも無責任です。ましてやプルトニウムや放射線を出し続けているごみです。幾世代にも亘って管理・監視し続けなければならないごみです。地震が起きたらどうしますか。配管に亀裂が入ったらどうしますか。配管は絶対に腐食しないのですか。冷却水ポンプを何百年も廻し続けることができるのですか。磨り減り放射能にまみれた部品を誰が取り替えるのですか。永久的とも言える期間、次の世代にこの仕事を押し付けるのですか。

使用済みMOX燃料の処分ができないプルサーマルは無理ではありませんか。建前を捨て、生活者として、地球上に生を授かったものの一人として、立ち止まって心静かに考えてみて下さい。起動まであと数時間しかありません。でもまだ間に合います。

清水社長さん、是非直ぐにプルサーマル中止をご英断ください。


万が一の時 人智を超える原子力(2009年8月/会報81/6頁)

浅田 正文

1.原子力にCO2発生はないのか
 経済産業省は6月に原発推進強化策をまとめ「2020年時点で発電比率を40%程度にする」とした。それは地球温暖化に影響のあるCO2を削減するためだという。しかし、原発は本当にCO2を出さないのだろうか。ウラン鉱石を掘出す時のエンジン燃料、ウラン燃料精製プロセスでのエネルギー、海上運搬エネルギー、発電後の核廃棄物処理のエネルギー。加えて六ヶ所村で再処理するとした場合のエネルギー。更には原子炉の冷却水の放流がある。具体的には原発は100万KWhで毎秒70トンもの水を7℃温めて放流しているという。福島原発は10基で9096万Kwh、単純計算では640万トンもの冷却水」の放流。対して阿武隈川の流量は毎秒40トン程度。生態系への影響は?
2.生物濃縮と内部被爆
 またウラン燃料の有効利用を目的に青森県六ヶ所村に再処理工場を建設した。幸か不幸か再処理工場はトラブル続きで破綻をきたしている。もし仮に本格稼動したら再処理工場の排気筒から原発1年分の放射性物質がたった1日で排出されるという。同工場の排水は沖合3Km,、深さ44mに設置した排水口から捨てているが、放射性物質が含まれていても大海の大量の水で希釈されるので問題ないとしている。しかし排水溝近くからハガキを流したところ太平洋沿岸沿いに多くのハガキが流れ着いた実験結果が報告されている。これは何を意味するか。
 翻って水俣病。有機水銀が生物濃縮されて悲惨な結果をもたらせ今も多くの人が苦しんでいる。生物濃縮とは、水銀を含んだプランクトンを小魚が食べ、小魚に水銀が少し溜まり、その小魚をやや大きな魚が食べ、更に大きな魚が。それを人間が食べる。放射性物質の場合はどうか。許容量以下だから環境への影響、健康への影響は無いとよく報道される。だがこの時に「内部被爆」は問題にされない。食品などから呼吸、飲水、食事などを通じて何らかの原因で一旦体内に取り込まれた放射性物質は排出されない限り肺・甲状腺・その他の臓器で一生放射線を出し続ける。非常に微量な放射線でも長期間浴び続けることを想像するだけで恐ろしくなる。
 また作業員の被爆の問題もある。私たちの使っている電気の3割は作業員の被爆を伴ったものである。
3.プルサーマル
 仮に、安全だとしてMOX燃料を燃やすプルサーマルが実施されたとしよう。当然使用済みMOX燃料が出る。その処理はどうするのか。使用済みMOX燃料の再処理について国は具体的な計画をもっていない。いや方針すら持っていないと聞く。発電所に置かれたままになるのであろう。置かれたままといっても使用済みMOX燃料は熱を出し続けるので常に冷却しなければならない。冷却水ポンプのエネルギーと排出熱。
4.人智では
 だがこれらの問題よりも原子力そのもは人間が制御できるものなのだろうか。瞬時にエネルギーを放出すれば原爆。ゆっくりゆっくり燃やしてお湯をつくりタービンで発電するのが原発。原子力の平和利用!しかし、ゆっくり燃やすには反応を制御するために制御棒を入れたり出したりしなければならない。制御棒のトラブルがあると制御不能に陥ることがありうる。また原子炉は複雑に配管されている。その中を高温高圧の水蒸気や冷却水が流れる。
 また、原子炉も長い間使っていると疲れてくる。加熱冷却による膨張収縮の繰返し、絶え間ない振動による金属疲労。パイプのL字型部分の磨耗、金属にヒビがはいったり、強度が弱くなったりする。伸びきったゴムは元には戻れない。地震で強い力が加わると金属は元の形に戻れない。これを塑性変形という。強度も著しく落ちてしまう。
 冷却水が洩れてしまったら、制御棒が抜け落ちてしまったら、、、。メルトダウン!! 制御不能になり原子炉が熔ける。スリーマイル島(アメリカ1979-03-28)はメルトダウンが原因できっかけは操作ミス。チェルノブイリ(ソ連1986-04-26)は突然の暴走爆発。
 再びこのようなことがないように、だからこそ安全策を何重にも施しているという。だが絶対に安全なシステムは可能なのか。活断層の直ぐ上か近くに原発が建っている現実。「想定以上の揺れで〜〜」は許されない。中越沖地震は中規模の地震だったが柏崎刈場原発は大きく歪んだ。万が一事故が発生したら人智の及ばないところとなる。その間にばら撒かれる放射能。制御不能に陥る恐れのあるものはつくってはならない。既につくってしまったものであるならば、順次停止していかなければならない。
5.熱源には太陽熱の直接利用を
 一方、家庭では熱として多くのエネルギーを使う。暖房・冷房・風呂・シャワー・台所などである。日本も終戦後は太陽熱でたらいの水を温め行水をした。その現代版が太陽熱温水器。真夏だと水で埋めなければとても入れない程熱くなる。ソーラークッキングの実践例もある。ソーラークッキングとは一言でいえば凹面鏡の真ん中に鍋を置き煮炊きするというもの。時間はかかるが芋を煮たりご飯も炊ける。また地域は田舎などに限定されるが薪ストーブ、薪風呂も。家庭の熱の多くは電気から太陽の恵みに代えることができる。エネルギーを少なく、いとおしんで、大切に、使っていくことだ。余談ながら我が家の主な熱源は、太陽熱温水器、薪ストーブ、薪風呂(昨年秋に石油給湯器から薪に変更)、たまにソーラークッキングである。
 危険極まりない原子力エネルギーよりも、多少の手間はかかっても安全で優しいエネルギーを楽しくを使いませんか。(以上2009-07-15記)


原発について(2009年8月/会報81/4頁)

古川 眞智子

 突然ですが、皆さんは“原子力発電所”にどの位関心を持ってらっしゃいますか? 私は、究極の環境問題が“原発”だと思っているのですがいかがでしょうか?
 ・・・1986年、チェリノブイリで世界規模の事故が起きました。あの当時、我が家では子供たちが、9、8、5才で、「雨に濡れるな。牛乳は飲むな。欧州からの輸入製品は食べるな。」と、大変気を揉んだ覚えがあります。でもその時は「原発は危険なものなのだ。」とは思っても反対運動をするまでには至ってはいませんでした。
 その後、地元で市民運動(松喰い虫の農薬空中散布の反対運動や、小野新町の産廃処分場の反対運動)に関わる事になり、そこに筋金入りの反原発運動家がおり、いろいろ原発の勉強を教えてもらい、反対運動を始めました。
 でも、「私は反原発の運動をしているんだ。」と、あまり大きい声で言えないのが現状です。なぜなら、「原発推進」は国策なのです。

 …初めて行動を起こしたのは1999年9月、福島の第1原発でプルサーマルが計画され、MOX燃料が搬入されることになった時でした。夜明けに接岸するパシフイック・ティール号を待っていると警察には尋問されるわ、原発正門前では東電側に激写されるわで、まるで悪者扱い。
 たかが、一電力会社の燃料搬入の為に多くの警察官が動員され、何隻もの護衛艦に守られ、ヘリコプターが旋回し、国家あげてのこの騒ぎ、おかしいとは思いません? つまりそれだけ危険な「電力発電」と言う事でしょうね。
 それから3日後、今度は東海村の核燃料加工工場J・C・Oでの臨界事故が起きました。“10キロ以内の人は出歩かないで下さい。常磐道は閉鎖。常磐線は不通。学校は休校。”と繰り返される放送を聴いて“放射能”の恐ろしさを身にしみて感じました。
 私は素人で原発について詳しく説明できるわけではありませんが、なぜ反原発かの理由をいくつか挙げてみたいと思います。

●まずは、事故が起きた場合、世界規模での悲惨な被害が出る事です。  皆さんもご存じのように、日本は世界でも名だたる地震国です(地震のないフランスやドイツとは同じに考える事自体が間違っています)。
 2007年7月の柏崎刈羽原発での火災、発電所内の隆起陥没した地面の映像はまだ記憶に新しい事と思います。
 我が福島県は福島第1に6機、第2に4機、計10機の原発があり、しかも、第1の操業開始は1971年、なんと38年も前なのです。原発の法定耐用年数は初めは16年と言われ、その後、40年になり、今や60年と言っていますが、新聞を見ると毎日なにがしかの原発の不具合事故が載っています。すでに老朽化しているからではないでしょうか?
●それから、大量の放射性廃棄物が出る事です。特に高濃度の放射性廃棄物はどんどん溜まり長期間に渡って管理維持しなければなりません。1年、10年の単位ではないのです。
 たとえて言うなら、今、余りある自販機から冷たい1本のジュースを飲む事により、我々の子供、孫、その孫子の代までもゴミの管理をさせるようなものなのです。
●そしてまた、運転に当たっては必ず被爆労働者が出る事です。誰かしらがやらなくてはならない仕事です。それは、電力会社の正社員よりも、下請けや孫請け、海外労働者のような弱者が請け負う事になっているのです。
●イラク戦争で使われた劣化ウラン弾のような悲惨な兵器に使用される危険性、またテロに利用される可能性だってないとも限りません。
●そして何よりも使い終わった原子炉は高放射能の為、廃炉や解体される事も無く、閉鎖してずっと監視、管理していかなければならないのです。

 まさに核燃料による発電は莫大な廃棄物(排泄物)により我が身を滅ぼすことになるのではないのでしょうか。
 この7月、県議会では、02年に数多くの偽装工作で、せっかく白紙に戻ったはずのプルサーマル計画が、再議論がされようとしています。つまり“再議論=プルサーマル有りき”なのです。
 プルサーマルは普通の原発よりも危険です。消費期限の切れた原子炉に消費期限のきれたMOX燃料。事故が起こらないと言えますか?
 ・・・前佐藤栄佐久知事は非常に勉強し、“国策である原発”に、異を唱えました。原発については日本でも誇れる知事でした。知事が去って3年、県民はまた、命の危機に立たされようとしています。

 確かに、電気のある生活は快適なものです。しかし電力会社が言うように「原発」がなければ、今の生活が維持できないのでしょうか?CO2削減のためには「原発」を推進しなければならないのでしょうか?
 私はそうは思いません。今だって無駄な電力はいっぱい使っています。一人一人が、国が、世界中が考えれば、子孫に負債を残すような危険な「原発」に頼らなくても暮らしていけるはずだと思います。私は一介の母親で微力ではありますが、親の本能として子供を守る為に「原発」に対して正しい知識を持ち続けたいと思います。
 (もっと詳しくと思う方は是非「原子力資料情報室」をネットで検索してみて下さい。)

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