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ここではできるだけ法律用語を使わないケーススタディで、わかりやすく見ていきましょう。
(※下記ケースは法律、判例を基にした創作されたものです。)

ケース1:胎児を認知したい
※認知とは「この子は自分の子だよ」と認めることです。
役場に認知届けの用紙があります。

A男は結婚はしたくないと考えていましたが、子供は欲しいと思っていました。
そんな時交際相手の女性が妊娠。
A男は早速役場へ行きましたが認知届けは受理してもらえませんでした。

胎児を認知するには母の承諾が必要なのです。

ちなみに母は分娩によって当然に親子関係が発生します。

ケース2:生まれる前に離婚
A男とB子は、B子が妊娠中にも関わらず離婚してしまいました。
離婚から150日後。
赤ちゃんが生まれましたがB子は戸籍を見てびっくり。
その赤ちゃんはA男の戸籍に入っているのです。

婚姻中、戸籍の筆頭者がA男の場合、離婚後300日以内に生まれた子供はA男の戸籍に入るのです。

もっとも、離婚後に産まれた子供の親権は母親がとるので、
家庭裁判所に言えば比較的簡単にB子の戸籍に入れることができます。

ケース3:二十歳過ぎても養育費
A男とB子には21歳になる息子が一人いました。
ある日A男とB子は話し合って離婚することになりました。
話し合いはすんなり決まっていきましたが、養育費についてだけ話が決まりませんでした。

というのも息子は大学生で収入もなく、B子が引き取ることになったからです。
A男は「二十歳を過ぎた子供に養育費をやる義務はないのでは?」と考えていました。

確かに法律上親権は子供が20歳になるまでです。

しかし、離婚協議書には「大学を卒業するまで養育費を送る」と書き込むことも可能です。
何より父親が裕福な暮らしをしているのに、子供は大学を中退しなければならないというのは不公平です。

A男は息子が大学を卒業するまで養育費を支払うべきでしょう。

ケース4:未成年の未婚の娘の子供の親権
A子は娘B子(17歳)と二人で暮らしていました。
ある日A 子は、B子から「妊娠した」と告白されました。
B子は結婚はしないし相手の名前も言う気は無いが、産む気はありました。

この場合、この赤ちゃんの親権者は誰でしょう?
……………。
それはA子です。

B子も結婚すれば親権者になれたのですが
未婚でA子の親権のお世話になってる間は赤ちゃんの親権者にはなれません。


ケース5:別れたダンナが死亡。相続の注意点。
A子は25年前にB男と協議離婚。
二人の間には女の子、C子ちゃんが生まれていました。

そして25年経ったある日、A子とC子は、B男が死んだことを知らされました。
二人は「あの人にはロクに財産も無いだろう。」と思い、相続の手続きは何もしませんでした。

それから三ヵ月後。
C子宛に借金返済の督促状が来ました。
B男の借金です。

A子とC子は慌てて家庭裁判所に行って相続放棄をしたいと相談に行きましたが、断られてしまいました。
借金も相続財産。
そして、相続の放棄は相続を知った日から三ヶ月間しかできないのです。

但しこの場合、
「そのような莫大な借金があることを知らなかった」
と主張すれば、三ヶ月を過ぎても放棄できる、という判例がありますが、とても余分な労力ですね。

ケース6:養育費の決め方。
A子とB男は離婚に際しての話し合いの中で疑問点が出てきました。

「養育費って私らが勝手に決めていいのかなぁ?
家庭裁判所かどっかに行かなきゃならないのかなぁ?」

いえいえ。
そんなことはありません。
離婚に際して二人の間に争いが無ければ、養育費については親同士が自由に取り決めてもいいのです。

「養育費は一括で三千万円払う。」とか
「養育費は子供が二十歳になるまで毎月三万円ずつ払う。」とか
「養育費は半年毎に五十万円ずつ払う。」など。
全て有効です。
そしてその取り決めを離婚協議書という書面に残せばベター。
公正証書にできればベストですね。
(※一括で多額の養育費を払うと贈与税がかかる可能性があります。)
公正証書については
こちら

ケース7:養育費の大体の目安。
B男は年収五百万円。
A子は年収百万円。
子供は8歳と10歳の二人。
ある日A子とB男は離婚することになり、子供二人の親権者にはA子がなることになりました。
しかし、養育費の額をどのくらいにしたらいいかB男は悩みました。

養育費は実務上、大体の目安表があって法律の世界ではそれが広く使われています。
この場合ならば、養育費は二人合わせて、6〜8万円となっています。

もちろん、その家庭その家庭で事情は大分違ってきます。
同じ年収500万円でも、ローンを抱えた500万円と抱えていない500万円では大きく違うわけです。
上記目安表はあくまで目安であり、個々に考えていかなければなりません。

ケース8:「養育費はいらないから相手には会わせたくない。」
       は可能?
A子とB男は離婚しました。
原因はB男の度重なる浮気でした。
A子はB男の顔を見るのも嫌になっていました。
二人の間には幼い子供が一人。
親権者はA子にきまりましたが、A子は次のように主張しました。
「養育費なんていらないから、この子には二度と会わないで!」
B男としては子供に会いたいのですが、A子の主張は通るのでしょうか?

答えは「通らない」。
養育費の支払い義務と、子供と面接交渉する権利は引き替えとはならないのです。
(面接は年一回とする、という取り決めはオッケーです。)


ただ、決めた養育費の支払いが滞った場合は、
調停を申し立てて面接交渉の停止が認められる可能性は高いと思われます。

どちらにしろ面接交渉の取り決めも細かに決めておいたほうが確実ですね。

ケース9:離婚後、子供に相手の悪口をいうのは絶対にNG!
離婚後、子供に相手の悪口を吹き込むのは私は悪いことだと考えます。

子供を教育するのは親の義務であると同時に権利です。
子供に何を言おうが「憲法は21条 表現の自由」で記されている通り自由です。

ですが子供から見れば二人とも親です。
子供は離婚で少なからず傷つきます。
その上、悪口を吹き込まれたのでは将来の人格形成にも問題を起こしかねません。

悪口、不満は私が聞きましょう。
ですから、子供に言うのはどうか控えてください。

離婚の法律解説
離婚と借金 離婚時の財産分与の際、マイナスの財産も分与の対象となります。
名義は関係ありません。
しかし、それは日常生活を営む上で必要となった債務です。
例えば住宅のローン、生活費のための借り入れ、車のローンなどがそれです。
夫が事業で失敗し、夫単独名義の借金は分与の必要がありません。
妻の浪費癖(貴金属の購入等)のための借金も分与の必要がありません。
名義人固有のマイナス財産となります。
ただし、気をつけなければならないのが、保証人となっていた場合です。
保証人となっていた場合は、主債務者が債務不履行を起こせば、保証人は代わって払わなければならなくなります。
財産分与とは? 婚姻してから夫婦二人で築いてきた財産を、原則半分に清算する行為です。
また、離婚して経済的に不安の残る側(普通は女性)の離婚後の扶養の性格もあります。
前者がメインで、後者が補充的な考え方となっています。
(民法768条)
養育費とは? 子どもを育てる為に必要なお金。
これを支出することは親の義務であり、放棄することは許されません。
親が裕福な暮らしをしているのに、子どもが厳しい状況に置かれることを、法律は許さないのです。
法律は母でなく父でなく、子の福祉を全面的に考えます。
(民法766条、877条)
慰謝料とは? 有責配偶者の不法行為により受けた損害(精神的な損害も含む)への慰謝の意味で払われるお金です。
例えば暴力、不貞行為(浮気)等が最たるものです。
(民法709条、710条)
親権とは? 広い意味での「親権」は下記「監護権」を含みます。
(監護権については下記参照)
狭い意味での親権とは、未成年の子どもの財産を管理する、という意味です。
例えば子どもに大きな財産(土地など)があったとすると、その財産の管理をするのが、この狭い意味での親権者です。
(民法824条)
監護権とは? 実際に未成年の子どもを育てる権利です。
具体的には教育、職業の許可、居所の指定、懲戒等がそれです。
上記狭い意味での親権と監護権を、協議離婚の際は分けて決めることができます。
(民法820条〜823条)
面接交渉権とは? 子が親に会う権利、親が子に会う権利等の解釈がなされているものです。
協議離婚の際には面接時の方法、面接回数などはどう決めても自由です。
(ただし、「もう子どもには会わない」という取り決めは無効です。)
(民法に根拠はありません)
協議離婚とは? 当事者同士の話し合いで決める離婚のことです。
協議離婚の内容は、法に違反するようなこと意外は何を決めるのも自由です。
日本の離婚の90%以上が協議離婚となっています。
(民法763条)
調停離婚とは? 家庭裁判所に申し立てて、話し合いの場を設けてもらう離婚方法です。
上記協議離婚が出来ない場合、調停員二人に仲介に入ってもらい、折り合いの道を探していく離婚です。
安価で、裁判所が調停の呼び出し状を送ってくれるというメリットがありますが、平日に期日が指定されるうえ大体一月に一回しか行われず、3ヶ月〜1年ほどかかるというデメリットがあります。
審判離婚とは? あとちょっとで調停がまとまりそうだった、という時は、裁判所が「この条件で離婚なさい」と審判を下す離婚方法です。
不服の一方は異議を申し立てることができます。
裁判離婚とは? 上記調停離婚、審判離婚がまとまらなかった時に初めて裁判が行われます。
判決により離婚が成立します。
離婚協議書とは? 離婚協議書も契約書の一種です。
後で言った言わないの水掛論を防ぐために、協議で決まったことを書面に残したものです。
ただ、これを公正証書にしないと、例えばあとで養育費が払われなかったとしても、いきなり強制執行はできず、調停、審判等を経て改めて話し合いをしなければなりません。
法律的には書面に勝る証拠は無い、というのが常識なのですが、現実的には、「あった方がマシ」くらいのものと言えるでしょう。
(ですから私は公正証書にした方がベストだと考えるのです)
管轄裁判所とは? 自分の申し立てるべき家庭裁判所はどこか、ということです。
離婚協議書公正証書とは? 上記離婚協議書を公正証書にした場合、裁判所を経ることなく、相手の財産に強制執行をかけることができる、強力なものです。
法律用語で債務名義と言います。
公証人への費用が少し高めだというデメリットがありますが、時間の節約、確実な支払い等、デメリット以上のメリットがあることは確
かです。
(公正証書についてくわしくは
こちら
強制執行とは? 例えば養育費が滞った場合、相手の財産(最たるものは給料)に対して強制的に徴収するものです。
これを行うには債務名義と呼ばれるものが必要で、上記公正証書、裁判後に出される判決書等がそれです。
民法 親族編とは? 民法親族編には、婚姻、離婚、実子、養子、離縁、親権、後見等が記載されています。
DV防止法とは? 配偶者からの暴力を防止、保護を目的として制定された法律です。
暴力は物理的なものに限られず、度を越えた言葉の暴力も含まれます。
また、この配偶者には恋人は含まれませんが、内縁の妻は保護の対象となります。
(恋人の場合は刑法による傷害罪などで、警察に訴えましょう)
私は暴力は憎むべきものと考えます。
児童福祉法とは? 児童の福祉を、国民は愛護していくよう努力していかなければならない旨を謳った法律です。
児童福祉施設、里親制度、児童相談所等についての法律です。
また、児童の福祉について、国、都道府県、市町村の責務についても記載されています。
ストーカー規制法とは? 恋愛感情のもつれから、付きまとい等の行為を規制する法律です。
有名なストーカー事件をきっかけとして電光石火で作られた法律です。
もっと早くできていれば、と今でも思います。
判例とは? 世の中にはいくつもの裁判が繰り広げられています。
その判決の一つ一つが判例となります。
禁反言の法理と言って、法律において過去の発言と矛盾するような発言は許されないことから、日々積み重なる判例は確たる法源となります。


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